TRPGの特徴的な要素のひとつである「RP(ロールプレイ)」。
なかなか特殊な文化(?)なので、「思い通りにできない」「なんだか苦手」と感じている人もいるかと思います。
この記事ではそんな方に向けて、RPの苦手意識がなくなるコツを5つお伝えします!
前提:「RP(ロールプレイ)=演劇」じゃない
「RP」の定義は様々で、TRPGのルールブックによってもいろんな説明のされ方をしていますが、大まかにいえば
キャラクターを演じてその感情や行動を表現すること
でしょうか。

演劇なんてやったことないし、「演じる」なんてできないんだけど…

「RP」と「演劇」は別物だから安心して
役者のように感情の乗ったセリフを言わないといけないのか、とRPに苦手意識を持つ人もいるかもしれませんが、そこはご安心ください。
RPの方法はそれだけではありません!
要するに「キャラクターの感情や行動」が他のPLやGMに伝わればいいんです。
まずはその前提を頭に入れて、肩の力を抜いてくださいね。
では、どうすれば伝わるようになるでしょうか?そのコツをお悩み別に分けて5つご紹介します!
TRPGのRPのお悩み5つと解決のコツ
筆者の経験から、お悩み別に5つの項目に分けてみました。
- お悩み①「会話にうまく入れない」
- お悩み②「かっこいいRPが浮かばない」
- お悩み③「やりたいことが相手に伝わらない」
- お悩み④「自分のRPが迷惑にならないか心配」
- お悩み⑤「なんか恥ずかしい…」
「わかる!」というものがあれば、ぜひ見てみてください。
お悩み①「会話にうまく入れない」⇒人数をしぼってみよう
会話の流れにうまく入れず、何を言おうか考えているうちに話が次に進んでしまう…というケース。
特に、経験者が多いセッションに初心者が混じった場合では起こりがちかもしれません。
慣れるまでPL人数を2~3人に抑えたセッションに参加する
人数が多いとその分会話の流れも速まりますし、一人当たりの発言チャンスも少なくなります。
まずはじっくりRPできる人数で遊び、慣れてきたら4人やそれ以上のPL数のシナリオにチャレンジしてみるといいでしょう。
お悩み②「かっこいいRPが浮かばない」⇒みんなの想像力に任せよう
かっこよく決めたいけど、いいセリフや動きが浮かばない…というケース。
即効性のある解決方法と、長期的な上達のコツをそれぞれご紹介します。
【即効性のある解決方法】
客観的な行動の説明をして、細かい所はみんなの想像力で補完してもらう

具体的なセリフや行動が思い浮かばなかった場合は、「こう見えてほしい」という客観的な説明を入れるという方法があります。
これは演劇的なRPが苦手な人にもおすすめです。
「目を見ながら勇気づける」だったら、具体的に「何を言って勇気づけたのか?」などは相手のPLの想像にゆだねることができるわけです!
TRPGは人生で経験したことのないような人物像やハプニングを疑似体験できるゲームです。
経験のないことは具体的に表現できなくても当たり前ですので、そういう時は「かっこいいことをした」ことにしてもらいましょう!

シーンによっては具体的なRPが求められることもあるので
その場合はGMや他のPLと相談しようね
【長期的なコツ】
本や映画などでインプットして、RPの引き出しを増やす

コツっていうか、すごく地道だな…
もし「説明だけでなく、直接かっこいいRPができるようになりたい!」と思うのであれば、やはりインプットを増やすのが効果的です。
「料理が得意な人」のRPはやっぱり料理ができる人の方が上手ですし、「刑事もの」のシナリオでは刑事ドラマで見た風景を思い浮かべてRPすることもあるからです。
全く知識がない状態より、ある方が説得力のあるRPができます。
- 本(もちろんマンガやラノベも!)を読む
- アニメやドラマ、映画を見る
- 旅行に行ったり、未経験の体験をする
ネガティブな経験も時に「RPのネタになる…」と思えたりするので、人生前向きになれます(笑)
お悩み③「やりたいことが相手に伝わらない」⇒「行動宣言」を使おう
自分のやりたいことが、RPでうまくGMや他のPLに伝わっていないな…と感じるケース。
変に沈黙の時間ができてしまったり、意図していない反応が返ってきたりしてちょっと気まずい思いをするような場合の解決方法です。
セリフのRPだけでなく「行動宣言」を積極的に入れる
「行動宣言」とは、「キャラクターが何をしようとしているかをPLが説明する」ことです。
キャラクターとしてのRPでは情報不足なこともあるので、そういう時はPLとして説明を入れる必要があります。

特にオンラインセッションは声や文章からの情報しかないので、細かなニュアンスを読み取ることが難しいです。
セリフのRPだけでなく何をするのか宣言することで、周りに誤解なく伝えることができます。
お悩み④「自分のRPが迷惑にならないか心配」⇒先に「PL相談」をしよう
「こういう行動をしたり、発言をしたら相手が不快に思わないかな…」と心配になってRPを遠慮してしまうケース。
結論から言うと、RPはアドリブ劇ではないのであらすじや結果を先に作ってからやったっていいんです!

ダイスロールの結果を見てからそれにあわせたRPをするのと同じだね

そう言われればそうだな
先にPLやGMに相談してOKをもらう
不安な時は、先に「こういうことをしたいんだけどいいですか?」と関係のあるPLやGMに聞いておくと、安心して思い切ったRPができます。
- 猪突猛進キャラなので勢いよく飛び込みたいけど、罠があったらみんなを巻き込むかも。
→「疑いもなく扉を開けて飛び込もうとしそうなんですが、いいですか?」 - 感謝の気持ちでキスしたいけど、そういうのは嫌がるPCやPLかも。
→「感謝の気持ちで、頬にキスしてもいいですか?」
もしかしたら、その相談がきっかけでより面白いRPが生まれるかもしれません!
お悩み⑤「なんか恥ずかしい…」⇒自然体のキャラから慣れてみよう
「RPがとにかくなんか恥ずかしいんだ!!」というケース。
普段言わないようなセリフや行動をする自分にちょっと抵抗感を感じてしまうの、わかります。

そうそう!なんだか照れくさいんだよ
正直これは「慣れ」の部分が大きいですが、そう言ってしまうと元も子もないので、慣れるまでにできる解決策をお伝えしますね。
- 自然体に近いRPができるよう、自分に近いキャラクターを作ってみる
- セリフのRPより「行動宣言」を多めにしてみる
普段の喋り口調に近かったり、自分の考え方に近いキャラクターであれば「演じている」感覚が薄くなるので抵抗感が抑えられます。
反対に、全く自分と違うキャラクターの方が思い切ってRPできる、という人もいます。
自分がどちらのタイプか試してみるといいかもしれません。
また『お悩み③』で登場した客観的な「行動宣言」を多めに活用するのもおすすめです。
RPの上手いPLだけが「いいPL」じゃない
インパクトを残すようなエモーショナルなRPができる人は、確かに一目置かれるかもしれません。
でも、「また一緒に遊びたい」と思えるPLはRPが上手い人だけではありません。
RPとは関係のない所にもその人の魅力が出ますし、対人ゲームなので相性もあります。
RPに苦手意識がある人は無理に克服しようと悩まず、まずはシンプルに「シナリオを楽しむ」気持ちで十分楽しいセッションができます。
まとめ:できそうなコツから試して慣れていけば、RPは難しくない!
RPが苦手と感じるポイントと解決のコツを、お悩み別に5つ紹介しました。
プレイスタイルは相性もあるので、いいなと思う人を見つけたらマネしたり、コツを聞いてみるのもおすすめです!
インプットを増やすことで、RPに活かせるネタもストックすることができます。
TRPGは楽しく遊ぶものなので、無理なく取り入れられるコツから楽しんで試してみてください。
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