TRPGで遊んでいると、時々目にする言葉、『地雷』。
何のことかよく分からない人や、前後の文脈からなんとなく怖い雰囲気を感じる人もいるかもしれません。
この記事では、TRPGにおける『地雷』の説明や、安心して遊ぶためにできる工夫をご紹介します!
「そういう考え方もあるんだ」という感じで、肩の力を抜いてご覧ください♪
TRPGの『地雷』とは?
SNSやシナリオの頒布ページを見ていると、『地雷』というワードが目に入ることがあるかもしれません。

よく分からないけど危険な感じが伝わってくるな…!
ここではTRPGにおける『地雷』の定義や、なぜプレイヤーが慎重になったり、トラブルが起きたりするのかを簡単に解説します。
『地雷』は強い言葉ですが、TRPGプレイヤー間での浸透率も高いため便宜上そのまま使用しています。
『地雷』ってどういうもの?
ここでいう『地雷』はネット用語のようなものです。
TRPGに限らず、漫画や映画、対人コミュニケーションなどで使われることもあるので、なんとなくニュアンスは分かるという人も多いかもしれません。
TRPGにおける『地雷』をざっくりまとめると、『その表現や行動をされると精神的に大きなダメージを受けてしまうNG要素』を指します。

人によって捉え方は違うけど、「苦手」よりも強めのイメージかな
- スプラッタやグロテスクな表現
- 怒鳴ったり、罵声を浴びせられること
- 画像や音で驚かすホラー表現 など
上記はイメージしやすい方ですが、何が好きで何が苦手かというものは人により千差万別です。
ある人には「とても楽しい」または「全く気にしない」と思えることが、ある人には「とても苦手」というケースもよくあります。
そういった個性の違いによって、時々セッション中にトラブルが発生することがあります。
なぜトラブルになるの?
遊んでみるまで内容が全く分からないから
トラブルになりやすい理由のひとつは、TRPGの特性として「遊んでみるまで内容が全く分からない」という所です。
ネタバレにデリケートな遊びであるために、自分の苦手要素が含まれているかどうかが事前に判断しにくいんですね。

たしかに、数行のあらすじで想像できる程度がほとんどだもんな
更に、人によって苦手なものは違います。
筆者もGMをしていて、時々自分が平気であるゆえに気にしていなかった描写でPLにショックを与えてしまうことがあります。
そう考えると、自分の『地雷』が少ない人ほど他の人の『地雷』には気づきにくいかもしれませんね。
そのため最近の傾向として、『地雷』に配慮するシナリオ作者やGMが増える傾向にあり、頒布されている二次創作シナリオにも細かく注意書きが入っているケースがあります。
一緒に遊ぶメンバーの考え方やプレイスタイルがそぐわないケース
もうひとつは、一緒に遊ぶメンバーの考え方・プレイスタイルの違いです。
一般的なコミュニケーションと同じですが、本人は悪気なくやっていることがとある人にはとても気になってしまう場合もありえます。

PC同士対立するような演出が好きな人もいれば、苦手な人もいたりね
- シナリオの内容や表現の仕方
- 一緒に遊ぶ人との相性
主にこの2点で、遊ぶメンバー全員の苦手要素を回避するというのは、何も考えずにできることではなさそうだと思えますね。
安心して遊ぶためにできること3選
ここまで読んで、「『地雷』を気にしながらTRPGを遊ぶのは大変そう…」と思った方はご安心ください!
メンバーが安心して遊ぶためにできることはあります。
ここではその方法について3つご紹介しますので、気にしている方はできることからやってみてくださいね!
1.気心の知れた仲間と遊ぶ
一番簡単な方法は、心置きなく希望を伝えたり、困ったときに相談できる仲間と遊ぶ事です。
仲のいい相手なら、お互いのプレイスタイルや好き嫌いを把握していることも多いでしょう。
もし苦手なものに当たってしまった場合も、「これは苦手だから止めてほしい」と正直にお願いしやすいですね。

言われた側も快く受け止められるようにしたいな
2.事前にGM・PLへ苦手なものを伝えておく
まだお互いの人柄をよく知らない相手と遊ぶ場合は、事前に自分の苦手なものを伝えておくと安心です。
シナリオの内容に関しては、GM側から可能な範囲でヒアリングが行われることもあります。
ただネタバレになってしまうので、どうしても遠巻きな聞き方になってしまうケースがほとんど…。
避けてほしい要素があれば、できればPL側から伝えることをおすすめします。
ありがたいことに、シナリオのテーマや描写などに関するNGリストが作れるいわゆる『地雷チェックシート』を作られている方も多いので、活用してみてください!
多種多様なシートが作られていますが、ここでは形式別に3つご紹介します。
おすすめの地雷チェックシート
細かすぎる地雷チェックシート(JPG)

JPGで配布されているチェックシートです。
Twitterやプロフィールページなどに添付して使いたい場合におすすめ。
GMがPLにヒアリングをしたい場合にも便利です。
TRPG要素事前チェックシート(サイト)
アンケートに答える形式で作成し、完成したページをリンクで公開できるサービスです。
リンクだけ見えるところに貼っておき、詳細はチェックシートのページを見てもらいたい場合におすすめ。
アンケート(テキストテンプレート)
テキストで公開されているチェックシートです。
noteやfusetter(ふせったー)などのツールで作成したい場合や、内容のアレンジをしたい場合におすすめ。

GMが参加者全員のシートを探すのは大変だから、PLから提出してあげるのが親切かも
コミュニケーションの配慮も大事
TRPGはコミュニケーションのゲームなので、シナリオ内容だけでなく一緒に遊ぶメンバー間での配慮も大事です。
チェックシートにはあまり入らない要素になるので、もし不安要素がある場合は早めに共有しておくことをおすすめします。
- 大きな声や、怒鳴られるのが苦手
- 異性と2人きりで会話をするのが苦手
- オンラインのボイスセッションで、家族やペットの声が入ってしまうが大丈夫か? など
一緒に遊ぼうとしている仲間ですから、わざと相手を不快にさせようとしている人はいないはず。
トラブルになる前に知っていれば、お互いに配慮することができます!
3.セッション中でも相談しよう
正直なところ、事前に対策をしたとしてもヒアリングしていない要素に苦手なものがあったり、その場に遭遇して初めて苦手だったと自覚することもあります。
セッション中にそういった『地雷』に遭遇してしまったら、GMや一緒に遊ぶPLに相談しましょう。

でも、水を差すようで言いづらいなぁ

途中からでも修正できることはあるから、言ってくれた方が嬉しいな
我慢して嫌々遊んでいても、その雰囲気は他の参加者にも伝わるものです。
セッションの雰囲気が悪くなってしまう前に、言える人にだけでも勇気を出して相談してみましょう!
セッションを抜ける・中止するというのも一つの手
話し合っても解決しなかった場合は、セッションの途中でも抜ける・セッションそのものを中止するというのも一つの手です。
本来は楽しい遊びですから、心に傷を負ってまでやることではありません。
自分の心を守ることを最優先して大丈夫です。
(つらくても黙って消えるのではなく、メンバーに一言は入れましょうね…)
ただTRPGはその性質上、途中まで進んだシナリオをメンバーを変えて続ける、というのはなかなか難しいものです。
できれば話し合いの中で着地点を見つけられるといいですね。
『地雷』回避のガイドあり!初心者さんおすすめTRPG
メンバーが安心して遊べるようになる考え方を知りたい方は、こちらのTRPGもおすすめです!
TRPGで起こりがちな悩みへのアドバイスや、苦手な展開になってしまった時の救済システム『カット&テイク2』など、他のTRPGにも活かせる考え方がたくさん載っています!
最近のムーブメントに対応した考え方が優しく書かれており、筆者はTRPG入門書としても最適だと思っています。
まとめ:苦手要素は事前と当日のコミュニケーションで回避しよう
TRPGにおける『地雷』と、避ける工夫について解説しました。
もし肌に合わないシナリオやプレイヤーに当たってしまったとしても、オープンな場での批判はしないことをおすすめします。
見た人が「自分もそう思われているかも」と感じ、あなたと距離を置いてしまったら悲しいですよね。
次に同じことが起きないように工夫をすれば、もっと楽しく遊べるはず!
気持ちを切り替えて次のゲームに挑みましょう♪
最後まで読んでいただきありがとうございました🌱
コメント
わかりやすい解説記事ありがとうございます。noteで引用させていただきました。https://note.com/niji_kreuz7/n/n020e007bd8ae